アタッチメントと生物学的行動の回復支援(ABC)について

子育て

デラウェア大学の心理学者メアリー・ドージーが、アタッチメント心理学を重視して「アタッチメントと生物学的行動の回復支援(ABC)」と呼ばれる家庭訪問プログラムを作った。

このABCプログラムは、初期の頃に逆境を経験した4歳までの子供たちと、その親や里親との深いつながりを築けるようにコーチが支援するプログラムです。

専門のコーチが週に1時間の家庭訪問を10週間にわたっておこない、親と子供の反応を見ながら共感や肯定、うまくいった点など褒めるようなコメントをしてくれる。

たとえば「○○ちゃんが泣き出したとき、優しくおでこを撫でたね。いい対応だった。愛情のこもったしぐさだね。」このようなコメントをして、うまくいった点の自覚を促す。

この狙いは、親の間違いを批判するよりも、つながりやアタッチメントを強める行動を褒めることで、そこに注意を向けさせ、子育てをうまくこなしていけるように手助けしている。

ちなみに、子供がモノでいたずらし、モノを取り上げて泣いてぐずった場合、どのようなことに親は気を付けたらいいのかというと

  • 声を荒げず、落ち着いて対応
  • 子供の関心を別のものに向けさせる
  • 子供の感情に共感や同情する

このようなこともコーチがよかったと言ってくれる。

逆に子供が「やだー」ってぐずっているときに、大声で叱ったり、罰や仕返しなどにこだわったりすると、なかなか次の行動に移らないのだが、このときあまり良くないことが子供に起きる。

ストレスのレベルが高くなるのだが、これは泣いてぐずっている間だけの話ではなく、その後もずっと高い状態が続いてしまうということを知っておいた方がいいかもしれない。

ABCプログラムの効果は、里親の子供たちを対象にした実験で以下のようなことがわかっています。

  • 安定したアタッチメントを築きやすい
  • 自分の行動を制御できるようになる
  • コルチゾールの上昇下降パターンが改善した
  • 母親の行動と脳の活動にも変化を与えた

ABCプログラムは、アメリカをはじめ世界各国で受けられるみたいだが、日本にはまだないみたいです。

ABCプログラムから子育てのヒントを見つけるとしたら、うまくいった点を考えるということかな。

日々の子育てで、ポジティブな側面よりもネガティブな側面の方に気を取られがちだと思うので、夫婦でうまくいった点、共感や肯定的に接するなど、1日の中で話し合ってみてはどうだろうか。

参考文献

ポール・タフ (2017)『私たちは子どもに何ができるのか――非認知能力を育み、格差に挑む』英治出版
ABC Intervention | Developmental Psychology Lab
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