今回は、我慢のし過ぎは良くない、誘惑に負けたり感情的になったり、さらに力が出なくなる面白い実験を紹介します
ダイエットとかで食べ物を我慢するんだけど、つい食べちゃったり、仕事のストレスを我慢して働いてきて、そのあと些細なことで家族とケンカしちゃったりする経験ありませんか
なんでこんなことが起きるのかというと、我慢による自我消耗という現象なんですね
どういうことなのか、実験内容と共に紹介していきます
注意力をコントロールすることと認知的努力をすることはシステム2が行っています
このシステムとは、脳の2つのシステムのことで、システム1が直感や衝動的な部分、システム2が注意や集中、システム1の監視などの役割があります
詳しくは前回の動画の「脳の2つのシステム」で解説しています
困難な認知的作業(システム2)と誘惑(システム1)を同時に掛けられると、人は誘惑に負けてしまうという研究があります
実験の内容は、7つの数字を2分間覚えているようにと指示され、覚えている間2種類のデザートを用意され好きな方を選ぶように言われます
高カロリーな見た目をしたチョコレートケーキと、あっさりとした見た目のフルーツの2種類から選べます
実験結果は、数字を覚えているのに集中している状態では、誘惑の大きいチョコレートケーキを選ぶ確率が高くなるという結果になりました
これは、認知的作業(システム2)が忙しいときは、誘惑(システム1)の制御がシステム2で出来ずにシステム1の衝動を抑えられなかったということです
その他にも認知的に忙しい状態では、自己中心的な選択をしたり、挑発的な言葉遣いになったり、社会的な選択では表面的な判断をしやすくなることが分かっています
まさに人は余裕がなくなるとミスをしやすくなるってことですね
システム1の衝動や誘惑などを抑制したり注意したりするのがシステム2の役割でもあり、このことを「セルフコントロール」と言います
このセルフコントロールで無理に我慢したり、強い意志で努力したりすると疲れてうまくできなくなったり、努力をしたくなくなったりします
この現象を「自我消耗」と言い、我慢し続けるとどうなってしまうのか?調べた実験を紹介します
実験では、感情的な反応を抑えるように指示され、感動的な映画を見てもらいました
そして、握力を握り続ける耐久力テストをしてもらうと、実験前より成績が悪くなるという結果になりました
これは、感動的な映画を見ながら感情を抑える努力をしたため、握力を握り続ける苦痛に耐える力が減ってしまったために耐久力が悪くなったのです
このように自我消耗を起こすと、もうやめたいという衝動に早く駆り立てられるようになってしまうのです
また別の実験では、甘いチョコレートやお菓子などの誘惑に我慢しながら、ラディッシュやセロリなどの野菜を食べてもらう実験がありました
この誘惑を我慢して自我消耗を起こした人は、難しい認知的タスクをやってもらうと、いつもより早くに降参してしまうという結果になりました
このように我慢や抑制は、その後の我慢や注意したりする必要がある作業や状況などで悪影響を及ぼすことが分かっています
僕も我慢したことで、他のことがうまくいかなかった経験があるのですが、まさに自我消耗を起こしていたということだったんですね
この自我消耗を起こしやすい状況やタスクがあるので、一部紹介しておきます
- 考えたくないのに無理に考える
- 感動するものを見ているのに感情的な反応を抑える
- 矛盾する選択をしてしまう
- 他人に強い印象を与えようとする
- 妻や夫・パートナーの失礼な行動に寛容に応じる
逆にこのような行動が出た場合は、自我消耗を起こしている可能性があります
- ダイエットをやめる
- 衝動買いする
- 挑発に過剰反応する
- 力仕事をすぐに投げ出す
- 認知的タスクや論理的な意思決定でお粗末な判断をする
また、自我消耗を抑えるにはブドウ糖を補給してあげると、自我消耗の兆候が抑えられたという実験結果があるので参考にしてみてください
僕のおすすめは、ダイレクトに糖分を補給するのではなく、ミックスナッツと小魚をおやつにしています
おつまみにあるようなアーモンドフィッシュの味になるので、美味しいですよ
僕も買ってる大容量でお得なミックスナッツを概要欄で紹介しておきます
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