赤ちゃんにとって親と一緒にいるときに感じる安心感は、とても強い要求の1つなんだとか。
さらに、赤ちゃんは環境にも敏感に反応することから、幼稚園などでも模様替えすることを控えるくらい環境に気を使っているみたいです。
「愛情に満ちた安心感のある安全な環境で子育てすると良いよ」とどこかで聞くような話ですが、これは脳のストレス反応システムが発達するからいいみたいです。
脳のストレス反応システムを育てる
安全で愛情に満ちた環境を作ってあげることは、赤ちゃんの脳のストレス反応システムを育てることにつながり、ストレス反応が健全なものとなっていきます。
その効果というと
- 必要に応じてストレスホルモンを減らす
- 学習・理解に必要な神経回路が守られる
- 心血管・免疫システムが正常に機能
- 親がストレスに反応する様子を見て学習する
- 小さなストレスなことに対処できるようになる
親が気を付けた方がいい行動
一方で赤ちゃんのストレス反応システムを低下させるような行動があります。
それは、激しめの夫婦げんかです。
パートナーに暴力や汚い言葉、脅迫などの夫婦げんかがあると子どもに深刻なダメージを与えます。
そのような環境だと、赤ちゃんのストレス反応システムが損なわれ以下のようになります。
- 血圧と心拍数が上昇
- ストレスホルモンのコルチゾールが上昇
- 脳が常に警戒態勢になる
- ストレスへの反応が鈍くなる
- 親との情緒的結びつきが築けなくなる
- 後に攻撃的か怠惰になる傾向が高い
また赤ちゃんは生後6か月未満でも夫婦げんかを理解し、ちゃんと感じ取っているらしいので少なくとも赤ちゃんの前ではケンカしないようにするといいかも
ストレス反応システムの発達の目安
ストレス反応システムの発達度合いによって、ストレスホルモンであるコルチゾールを抑制できるようになるので、だんだんと赤ちゃんのストレス要因が少なくなっていきます。
新生児 | 抱き上げるだけでコルチゾールが上昇 |
3か月 | 抱き上げてもストレスではなくなる |
6か月 | 診察と予防接種によるストレス反応が減少 |
9か月 | よく顔を合わせる人と2人になってもコルチゾールは上昇しない |
13か月 | コルチゾールを上げずに怒ることが出来る |
これから見るに新生児期のときはやっぱ大変だよね。
抱き上げるだけでコルチゾールが上昇するのなら、手がかかって当然なことかと腑に落ちた。
ふれあうスキンシップはやっぱり大事
赤ちゃんと触れ合うスキンシップがないとストレス反応システムが損なわれるという。
何日もスキンシップがなかった赤ちゃんは、ぼんやりと空を見つめるだけになりストレス反応システムが損なわれ、悪影響が出始めるらしい。
赤ちゃんにとって愛情のこもったスキンシップは、認知の発達と情緒の安定をうながします。
スキンシップをすることで、神経伝達物質が放出され神経系が静まり、ストレスホルモンのコルチゾール値が下がります。
これが赤ちゃんの安心感となるので、スキンシップは大事だよってことですね。
実際に、肌と肌を直接触れ合うようなスキンシップを毎日続けてもらい、生後6か月から10歳まで追跡調査したところ、保育器で育った未熟児と比べ、ストレス反応が優れ、睡眠パターンが整っていて母親の不安も少なかったという実験結果があります。
以上を踏まえて、赤ちゃんにとって「安全な環境」と「愛情のこもったスキンシップ」をしてみよう。
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